日本を観光で訪れる外国人の方は年々増えていますが、最近は観光ではなく、日本で働いている外国人の方もよく見かけるようになりました。
日本で仕事をしていると、職場の人や取引先の人と食事をする機会も出てくるでしょう。そのような場において、日本ではふだんの食事とは違ったマナーが求められることが多くあります。
そこで、今回のブログでは、外国人の方にも分かりやすいように、日本独自のビジネス食事マナーをいくつか紹介していきます。
すわる位置:「上座(かみざ)」と「下座(しもざ)」

日本では、食事などのビジネスシーンにおいて、すわる場所によって相手への敬意を表すことが一般的です。特に代表的なものが、「上座(かみざ)」と「下座(しもざ)」です。
上座は、基本的にお客様や目上の人がすわる席のことで、下座は目上の人を迎える側や、立場が下の人がすわる席です。
レストランなどでは、一般的に入口から遠い席が上座、入口に近い席が下座になります。
上の写真のような会場では、①から③までが上座になり、一番目上の人から①、②と順番にすわっていきます。
これは、目上の人やお客さまに落ち着いた場所で食事をしてもらうという、日本ならではの考え方の一つです。
初めてでどこにすわればいいか分からないときは、先に自分から下座にパッとすわって、周りの様子を見ることも有効的でしょう。
日本での乾杯(かんぱい)マナー

日本では、ビジネスの食事でも、最初に乾杯をしてから食事を始めることが多いです。
乾杯をするときは、まず全員の飲み物がそろうまで待ちます。そして、代表の人が「乾杯!」と言ったら、みんなでグラスを合わせます。
また、相手が目上の人の場合は、相手のグラスより少し低い位置でグラスを合わせることがあり、これは相手への敬意を表す行動とされています。
ビジネスの食事の場面でも、お酒が苦手な人や飲めない人が無理をする必要はなく、ソフトドリンクやお茶などでも大丈夫です。大切なのは、みんなと一緒に乾杯をすることです。
お箸(はし)を使うときのNG行為

日本の食事といえば、お箸を思い浮かべる人も多いでしょう。日本ではお箸を使う機会が多いので、基本的なマナーを知っておくと安心です。
料理に箸を突き刺さない
箸で料理を突き刺すことを「刺し箸(さしばし)」といいます。特に、ご飯に箸を立てるのは、亡くなった人に供えるご飯を連想させるため、避けましょう。
箸で人や料理を指さない
箸を使って人や料理を指すことを「指し箸(さしばし)」といいます。箸で人を指すことは失礼にあたるので、会話の際に特に気をつけましょう。
「刺し箸」と「指し箸」は同じ読み方ですが、意味は異なり、「刺し箸」は箸を料理に刺すこと、「指し箸」は箸で人や物を指すことなので、注意が必要です。
箸を持ったまま大きく手を動かさない
箸を持ったまま手を大きく動かして話すのは、あまり良い印象を与えないため、控えましょう。話す時は、一度箸を置いてからのほうが安心です。
箸のマナーは細かいものも多いので、全部覚えるのは大変ですが、まずは「料理に箸を刺さない」「箸で人を指さない」という2つを覚えておくだけでも十分です。
お酌(しゃく)をするときのポイント

日本のビジネスでの食事では、ビールや日本酒などを相手のグラスに注ぐ「お酌」をすることがあります。
たとえば、相手のグラスが空いていることに気づいたら、「お注ぎしましょうか?」と声をかけます。注いでもらったときには、「ありがとうございます」とお礼を伝えると丁寧です。
お酌は、単にお酒を注ぐというだけではなく、相手への気遣いを表す行動でもあります。
そのため、相手のグラスが空いていないかどうかを時々確認しておくと良いと思います。
ただ、最近では必ずしもお酌をしなければならないというわけではなく、相手がお酒を飲まない場合もあるので、無理に勧めるのはやめましょう。
まとめ
日本のビジネスでの食事マナーには、外国とは少し違う習慣があります。初めて日本でビジネスの食事をする場合、最初は難しく感じるかもしれませんが、今回紹介した「上座・下座」「乾杯」「箸」「お酌」の4つを知っておくだけでも、実際の場面で役立つと思います。
マナーを守ることも大切ですが、一番大切なのは相手を思いやる気持ちです。ぜひ日本の美味しい食事を味わいながら、相手との会話も楽しんでみてください!

